人間には「骨格筋」とよばれる、骨に付着していて体を動かすときに働く筋肉が約400あります。
これらの筋肉を働ける良い状態に保つには、適した温度環境で、毎日適度に動かすことが必要です。
ですが現代は、できるだけ体を動かさないで生活する方向へと変化しました。
また体を動かす仕事でも、特定の動きを繰り返し一部の筋肉だけを酷使し、他の筋肉は使われない場合が多いです。
筋肉を酷使する=過労 と 筋肉を使わない=運動不足 とが 筋肉の状態を悪くし、筋肉が充分に働けない状態、つまり硬い体にしてしまいます。
たとえば 肘を曲げる(屈曲する)ときは、主に上腕二頭筋・上腕筋・腕撓骨筋が縮むので、これらは「肘関節の屈曲筋」とよびます。
また 曲げた肘を伸ばす(伸展する)ときは、主に上腕三等筋・肘筋が縮むので、これらは「肘関節の伸展筋」とよびます。
肘関節の屈曲筋と伸展筋は、「片方が縮むと、もう一方は伸びる」という拮抗する関係となるので、拮抗筋とよびます。
肘を曲げるときは、屈曲筋が縮み、伸展筋は伸ばされます。
曲げた肘を伸ばす時は、伸展筋が縮み、屈曲筋は伸ばされます。
肘関節の拮抗筋は、それぞれが しっかり縮んだり、しっかり伸びる ことで、肘を完全に曲げたり伸ばしたりできます。
これらの筋肉が、過労や運動不足、また 冷え が原因で充分に伸び縮みできなくなると、肘関節の可動域が狭くなり、動きづらい体=硬い体 になります。
可動域の狭い関節が増えたり、さらに可動域が狭くなったりすると、動きづらく、不自由で不快で、疲労感や倦怠感があり、さらには動くと痛みを感じる体になります。
このとき 「ひとりで いつでも どこでも できる 解決策」 が ストレッチ です。
<ケガや病気が原因で関節の可動域が狭くなっている場合は、その治療と治癒が最優先します。その後筋肉の状態によってストレッチが有効な場合があります。>